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テレコネクション(Teleconnection)



テレコネクションとは

空間的に遠く離れた場所で、気圧、気温、降水量などが、互いに相関をもって変動するテレコネクションという現象が存在します。1~数週間程度持続するテレコネクションは、大気循環パターンを変化させるため、世界中の広い地域に異常な天候を引き起こします。

テレコネクションをもたらす地理的に固定された偏差分布をテレコネクションパターンと呼び、中・高緯度のテレコネクションの多くは、上空の西風が強い寒候期にはっきりと現れます。これまでの研究で様々なテレコネクションパターンが発見されています。ここでは,テレコネクションの代表的なものとして,North Atlantic Oscillation (NAO)を紹介します。

NAO (北太平洋振動)

最も古くから議論されてきたテレコネクションパターンのひとつに、 NAO(北大西洋振動) があります(Fig.1)。これは、気候学的に存在する冬のアイスランド低気圧とアゾレス高気圧がともに強まったり弱まったりする現象です。


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Fig.1:NAO (北大西洋振動)。 12-3月の月平均海面気圧の解析で得られる気圧偏差パターン。2つの領域で、シーソー関係の変動をすることを示している。


NAO+(アイスランド低気圧とアゾレス高気圧が強まる)のとき(Fig. 2)、低気圧と高気圧の間で偏西風が強化され、移動性高・低気圧の経路(ストームトラック)の位置が北側に変化します。また、アイスランド低気圧とアゾレス高気圧の循環に伴って、南から暖かい湿った空気、北から冷たく乾燥した空気が運ばれ、一般的にNAO+の場合、ヨーロッパの大部分では多雨で暖冬、スカンディナビア半島やカナダ北部で少雨厳冬となることが知られています。


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Fig.2:NAO+の概略図