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梅雨(Baiu/Changma/Meiyu)


梅雨前線とは?

日本を含む東アジアでは盛夏に先立つ雨季が存在し、 その雨季である「梅雨期」に中国から日本にかけて東西 に伸びる停滞前線があります。これが梅雨前線です。

なぜ停滞前線ができるの?

小笠原高気圧とオホーツク海高気圧もしくは揚子江気 団からの高気圧がぶつかり合うことで形成されます。す なわち暖気と寒気のぶつかり合いです。

普通の停滞前線と違うの?

普通の前線は「温度(密度)が異なる気団の境界面が 地表面と交わってできる線」ですが梅雨前線は「水蒸気 量が南北でとても異なる(南側がとても多い)」という、変 わった特徴があります。

梅雨前線があると何が起こるの?

シトシトと雨が降り続きぐずついた天気が続いたり (陰性梅雨)、また、豪雨が集中したり晴れたりを繰り 返したりします(陽性梅雨)

豪雨はなぜ起こるの?

前線付近では暖気と寒気がぶつかって、上昇気流 が起こり、雲を発生させ雨を降らせます。一般的に、梅 雨期の後半ほど気温と水蒸気は増加して大気は不安 定になり、豪雨が発生します。

梅雨がもたらす何かいい事があるの?

日本で最大の降水イベントである梅雨期には、わた したちの生活に必要な飲み水や農業用水などが供給さ れています。いやなことばかりではないのです。

梅雨前線と他の現象との関係は?

例えばエルニーニョ現象が起こると、梅雨明けが遅 くなり、前線付近に暖かく湿った空気が流入して活動が 活発化します。



対流圏科学研究分野で行っている研究

現在,対流圏科学研究分野では,(i)梅雨期における降水の日変化,(ii)梅雨前線帯の低気圧の発達過程,(iii)梅雨期に大雨をもたらすメソ対流系についてなどについて研究を行っています。

降水の日変化

梅雨前線帯は、災害をもたらすような激しい降水現象が発生しうる領域であり、特に九州付近で集中豪雨の多くは発生しています。その激しい降水が、早朝から昼にかけて生じる傾向が近年報告されています。

梅雨期の降水の日変化」の図1より、30mm/h以上の激しい雨は 8-10時に最も多く降っています。熱帯地域や 中国、東南アジアでも同様な結果が得られ、 それぞれの地域で提唱されているメカニズム を元に、九州付近の降水の日変化メカニズム 解明することがこの研究の目的です。

低気圧の発達過程

梅雨前線帯における低気圧は大きく分けて2つに分類されます。気圧の谷が高度とともに西に傾くものと東に傾くものがあり、西に傾いている低気圧の方が深い構造をもち、寿命が長いとされています。この研究では梅雨前線帯の東西の環境場の違いに着目し、それぞれの低気圧の発達過程を調査しています。

大雨をもたらすメソ対流系

梅雨期に発生・発達する豪雨災害を引き起こすような大雨はメソ対流系(水平スケール数百kmの降水システム)によって生じます。このメソ対流系を系統的に扱うことによって、大雨をもたらすファクターを抽出し、豪雨の形態を4つのシステムに分類します。そしてどのようなメソ対流系が大雨をもたらしているかを研究しています。